コンタクトレンズに潜む失明の危険!
コンタクトレンズに潜む失明の危険!
コンタクトレンズを使用している人は特に失明アメーバと言われている、アカントアメーバに注意が必要です。失明の原因となるアカントアメーバ角膜炎を引き起こす、単細胞生物としていろいろなところに存在しています。細菌はソフトコンタクト使用の人が増え、特にアカントアメーバ角膜炎が増えたと言われているのです。ここではコンタクトレンズを使用している人への、アカントアメーバー角膜炎の注意喚起と予防法のご紹介をしたいと思います。
アカントアメーバとは
アカントアメーバはもともと無害な単細胞生物で、特に土や淡水(川の水など)などに生息しています。そして家の中の浴室や洗面所などにも生息しています。つまり水のあるところに生息している生物なのです。蛇口などにも生息しており、そこから出たキレイな水にも存在してしまうことも。
アカントアメーバ角膜炎の原因とは
洗面所や浴室で顔を洗ったり水が目に入ることはよくあることで、アカントアメーバが目に入ってしまうことも当然あります。だからといって、アカントアメーバ角膜炎になることはほとんどありません。その理由は健康な角膜にアカントアメーバは付着できないからなのです。つまり傷のある角膜に付着するのです。
健康な角膜の表面は非常にツルツルしており、瞬間的に付着しても涙が流れたり、瞬きによってまぶたでぬぐわれてしまうことがほとんど。しかし傷付いた角膜の場合、その傷の中にアカントアメーバが付着してしまうためどんどん増殖してしまうのです。
増殖すると病巣をつくり、アカントアメーバ角膜炎を発症させてしまいます。そしてこのアカントアメーバ角膜炎こそ、失明を引き起こす原因となる恐ろしい病気の一つなのです。初期なら眼薬と内服薬で改善することができます。悪化するまで放っておいてしまうと失明リスクは非常に高まります。
アカントアメーバ角膜炎の症状について
アカントアメーバ角膜炎が発症することで、さまざまな症状が出ると言われています。主な症状は疼痛と充血で、その後いろいろな症状が増えるという感じがほとんどです。
・疼痛(病気が進行すると激痛に変化)
・充血
・角膜の上に何かゴロゴロしたものがあるような異物感が感じられます
・涙が自然と出て、止まりません
・まぶたが腫れてきます
・視力の低下が見られる
・視界がぼやける
ソフトコンタクトレンズとの関係
ハードコンタクトレンズも不潔にしていると、やはりアカントアメーバ角膜炎の危険はありますが、最近多くの人が利用しているソフトレンズの方が、水分を含んでいるのでアカントアメーバが住みやすい状況となっています。ハードコンタクトレンズの場合は、特にレンズケアに問題がありますが、ソフトコンタクトレンズの場合は使用期限切れを無視して使用することなどによって、そのリスクはグーンと高まります。
コンタクトの場合、ハードでもソフトでもゴミが入ったりちょっとしたことでも角膜にすぐに傷が付くものです。最近増えているパソコンの見過ぎや加齢などによるドライアイでも、角膜に傷がつきやすくなります。傷がひどくなると激痛などが起こりますが、軽い傷程度なら気付かないうちに自然に治癒されてしまいます。しかしそんな傷にアカントアメーバが住み着いて増殖すれば、アカントアメーバ角膜炎のリスクは高まってしまうのです。
コンタクトユーザーの予防と対策
コンタクトユーザーはアカントアメーバが住み着きやすい、増殖しやすいことを知っておきましょう。アカントアメーバやその他のさまざまな雑菌は、「いるかも知れない」ではなく、「どこにでもいる」ということを前提に予防や対策を考えるべきなのです。ではどのような予防、対策をすればいいかご紹介しましょう。
コンタクトレンズワンデーの使用が理想
やはりソフトコンタクトレンズを使用する場合は、コンタクトレンズワンデー、ツーウイーク、マンスリーなど、いろいろな期限付きソフトコンタクトレンズがありますが、やはり最大の予防、対策としてはワンデータイプコンタクトレンズを使うことです。1日で使い捨てタイプだから、アカントアメーバや他の雑菌から大切な目をしっかり守ることができます。
もちろん他のタイプでもきちんとしたケアや、使用期限を守っていればあまり心配はありません。しかしワンデータイプを2日、3日と使ってしまう人もいます。ワンデータイプは1度使ったものは捨てるという条件でつくられています。またツーウイークタイプを1カ月間使うなど、使用期限を守らない人もいるのです。
何も起こらないときには「なーんだ、期限を無視しても平気じゃないか」と思うかも知れません。しかし何か起こってしまえば、失明に直結するのが目のトラブルです。その危険性を考えて使用期間はしっかり守りましょう。
清潔な手で扱おう
コンタクトレンズを目に入れるとき、コンタクトレンズを洗うときなど、手をキレイにして扱うようにしましょう。アカントアメーバだけではく、さまざまな雑菌が目に入らないようにしなければなりません。
コンタクトレンズをつけたまま寝ない
ソフトレンズであっても、つけたまま寝ることは避けましょう。ハードの場合はコンタクトレンズが固いため寝ているときにつけると、まぶたに押さえつけられたコンタクトレンズが角膜を傷付けてしまいます。そのため数時間で激痛を起こすことになり、このような激痛は深い傷の痛みですが、そこにアカントアメーバをはじめ、さまざまな雑菌が入ると非常に危険です。
ソフトコンタクトレンズの場合、特にそこまで深い傷はあまり起こりませんが、寝ている間にレンズ内で角膜を傷つけることもあり、雑菌の増殖が起こることもあります。そしてソフトレンズはハードレンズより角膜の傷に対して感じにくいので、気付かないうちに思ったより重度のアカントアメーバ角膜炎などになっていることも。それこそ失明のリスクが高くなるのです。
擦り洗いはしっかりと
擦り洗いが必要なコンタクトレンズの場合、洗浄液と保存液を同じように考えている人がいます。保存液で擦り洗いをしている人がいますが、必ず洗浄液で洗わないと効果はまったく違うので注意しましょう。
プールや温泉に入ったら
プールや温泉に入るときには、できるだけワンデーコンタクトレンズをつけましょう。ワンデーコンタクトレンズならその日だけで捨てることができます。もし普通のソフトレンズや、ツーウイークコンタクトレンズ、マンスリーコンタクトレンズなどを使用した場合はしっかり洗浄することが大切です。やはりプールや温泉にはアカントアメーバをはじめ、恐ろしい雑菌がうようよしています。
保存液は付け足し、2度使いは禁止
保存液を使用するコンタクトレズの場合、保存液をそのまま数日使っている人もいますが、毎日新しい保存液に浸けるようにしましょう。1回使うと洗浄力、殺菌力は低下していきます。また保存ケースなども毎日キレイに洗うことが大切です。アカントアメーバはこんなちょっとした手間を省いたことで、感染することもあるのです。